人は見かけによる

日本には「人は見かけによらない」という言葉がありますが、アメリカに暮らしてみて感じるのが人は見かけによるなという事。


勿論人間の価値は見た目じゃない。顔、体系などの生まれ持った見た目、それに加えて髪型、ヒゲなどの生まれ持った物にその人の意思で手を加えられた見た目、さらに洋服、靴、時計などの生まれ持った物とは関係なくその人の意思によって表現されている見た目、その3つがコラボしてその人が相手に与える印象が決定します。


あくまで僕の経験になりますが、階級社会のアメリカ、特にそれが色濃いニューヨークという街に住んでみて感じるのが、大体ちゃんとした人はちゃんとした格好をしていて、ちゃんとしてない人はちゃんとしてない格好をしているという事。もちろん日本でもそうですが、アメリカの方がその傾向が強い気がします。




なので、ビジネスにしろ、プライベートの人間関係にしろこの街では見た目は凄く大事なんだなと考えるようになりました。

そして日本に住んでいた時よりもTPOに合わせた服装をよりこと細かに意識する様になりました。


さて、僕がアメリカに住みだして間もない頃の話です。

時は2008年、ヒップホップカルチャーが現在のようにハイファッション傾向に向かい始める少し前、丁度転換期のような時期でした。

2000年代初頭のギャングカルチャーを全面に打ち出した音楽(Dipset,50Centなど、、)に皆影響をうけていたその時期、僕も僕の友達も当たり前の様に大きめの真っ白いTシャツに大きめのジーンズを履いて、皆で缶ビールをブラウンバッグに入れて夜1時頃、ロウワーイーストサイドを歩いていました。


すると、パトカーが寄って来て僕たちの横に止まりました。

僕の友達は皆一瞬にして近くにあった電話ボックスの影に飲んでいた缶ビールを隠しました。

ですが、僕はまだアメリカに住みだしたばかりで、まず状況を理解するまでに少し時間がかかった、さらに「ビールを外で飲む事が違法である」という事を知っていたがそこまでシリアスに捉えてなかった、さらにNYPDには絶対に反抗的な態度をとってはいけないという事を知りませんでした。

僕以外は全員ドミニカ人だったので


「そこのアジア人の奴、こっちに来い」


と呼ばれました。僕はその当時英語が良くわからなかったので


「What?」


とだけ一言言いました。それが反抗的な態度にうつったのか、警官はすぐに銃に手をかけつきつけられました。

僕の友達があせってすぐに「彼は日本からの留学生なんです。英語がしゃべれないだけで、別に反抗的な態度をとってるわけではありません!」と。

最終的にはチケットを切られ、罰金を払って終了。

今となってみれば「夜中にギャングっぽい格好をした若者が深夜にブラウンバッグを持ってたむろしていて、声をかけたら反抗的だったから銃に手をかけた」という割と当たり前っちゃ当たり前の話ですが、日本から来たばかりの僕は「噂には聞いていたけど、やっぱりNYの警察ってすぐ銃に手をかけるんだな~」と思った記憶があります。あのまま反抗的な態度をとったりしていたらどうなっているか解らなかったな~と思うと怖くなりました。


さて、時は流れ今となっては若い頃の笑える思い出の一つですが、一つ言える事はその当時のヒップホップファッション、2XLの大きいTシャツにダボダボのジーンズ、コーンローなどの編み込みの髪型は、ヒップホップファッションであると同時にアメリカでは「典型的な犯罪者の格好」でもあるというのは事実です。実際テレビのニュースで盗難や強盗、殺人などの逃亡している容疑者の写真などをみるとそういったファッションをしている人が映し出される事が多いです。


人にあたえる印象をコントロールするという点で、沢山の異なるバックボーンを持つ人達と仕事をしていくニューヨークでは沢山の見た目のヴァリエーションを持っていないとならないのかなと感じる今日この頃。


写真は世界中で人気のヘッドフォン、Beats By DreのDr Dreです。



じゃ、そういうことで。

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ニューヨーク、ブルックリン在住の音楽プロデューサー/DJのFourd Nkayです!
アメリカでの生活、音楽、ファッション等の情報を発信していきたいと思います。皆さん宜しくお願いします!
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