海外から日本に帰国した友人のその後

海外から日本に帰国した友人のその後




先月私の友人の一人がオーストラリアに1.5年の生活後、日本に帰国しました。

私が先にオーストラリアにいたのですが、帰国するたびに彼女の話を聞いていると、日本の社会からのプレッシャーや軌道から外れたいけれど外れるのが怖いというような印象を受けていました。


私はオーストラリアに来て、英語以上にそういう面に大きな収穫を感じていたので、彼女にオーストラリアに来ることを勧めました。結果、日本での仕事をやめること、一旦軌道から外れて海外に留学するということ、彼女はそれを「ブランク」になる、と考えていました。来た後も最初の頃は、やはり不安があるように見えました。


彼女は私の妹のような存在だったので、本当に必要な時はもちろん手伝う気ではいましたが、できる限り彼女にいろいろなことを経験してもらうようにしました。そうした中で、彼女は自力で生きていくということを経験し、知り合いのいない世界で、助けを求めれば周りの人が助けてくれるような人の優しさにも触れ、強さと優しさを学んでいったように見えました。


そういった経験を繰り返し、1年半の滞在後、彼女には来る前にはなかった「自信」、自分ならできるだろう、というようなそんなものを彼女の中に見ることができました。もちろん、最初に不安だった帰国後の仕事については、あっけらかんとし、何の仕事だってする、こういう仕事がしたい、そういったことをためらわずに話す彼女はとても魅力的だと思いました。


あんなに不安がっていた、1年半の「ブランク」。

日本では「ブランク」扱いですが海外ではブランクとは扱われません。しっかりとした実の詰まった、今後の彼女を大きく助けてくれる人生の中での貴重な時間だったと思います。


結局彼女が帰国後どうなったかというと、本人の元々のキャリアの部分とかつ本人の希望である英語が使える環境という両方を得られる仕事に就くことが決まったようです。オーストラリア帰国前から必死に探したとかそういったこともなく、帰国前はオーストラリアの行きたかった他の都市を旅行して、満喫して帰国し、帰国してから就職活動をしたようですが、数週間くらいで決まったようです。


職場の環境も良いところだったそうで、仕事は引き続き彼女の専門範囲、そして留学で得た英語力を生かして生活の基盤を固め、仕事後や週末は自分のしたいことを楽しみ、オンオフのはっきりした生活を送っているようです。

もう昔の話かもしれませんが、海外から帰ってきた人は主張が強いとか変わっていると思われることもあるかもしれません。それは自分のしたい事、理想とする生き方がはっきりし、社会によってそれを奪われるより変わっていると思われても自分のしたいように生きる方が良い事を経験していったからなのではないかと思います。


自分のしたいようにするという事が他人に迷惑をかけるような態度であってはいけないと思いますが。。

彼女は元から強くて前向きなタイプではありませんでした。安定した家庭で育った心の綺麗な女性でしたが心配性で、計画的、真面目な女性でしたのでオーストラリアでの生活は決してやさしいものではなかったと思います。しかしそんな純粋な彼女だからか苦労を通してまるでスポンジのように多くの事を経験していった結果なのかと羨ましくなります。


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Comments
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2016-10-21 00:04:07
ワーホリで海外に来た人の話を聞くと、まさにAkikoさんが記事で書いているような答えが返ってきます。ワーホリの期間をブランクと捉えている人は多いです。そして、考える時間が多いからこそ、日本に帰国した後のことを考え、不安になる人も多いようです。海外に一人で来て、普通に日常生活が送れていることだけでもすごいことだったりしますよね。
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2016-10-19 14:50:12
とても素敵な記事ですね!!
ワーホリの1年は就職に不利なんて言われることも多かったですけど、ご友人のように自信をつけてさらにステップアップする人だってたくさんいると思います。
私も日本に帰国した時に、ハッキリ言うタイプと思われてたと思いますけど、Akikoさんの言う「自分」が確立してるからかもしれませんね。
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