日本の「食」

日本の「食」


日本の食文化、伝統料理や土地ごとに違う郷土料理、季節によって収穫を祝う食材や、海に囲まれた地理を活かした豊富な食材、日本の「食」は非常に魅力的な特徴だと思います。


日本で当たり前のように手に入り、口にしていた、わかめ、ひじき、めかぶ、あおさや名前はわからないけれど豊富な種類のお刺身のツマになるような海藻類。




オーストラリアではわかめとこちらの海藻のみ。



健康のことを考えれば考えるほど、「腸」の健康が非常に重要なのだという気がしてきます。

スーパーフードや栄養ということを考えて、健康的なバランスを考えた食事をされている方は多い一方、便秘やストレスによる下痢など「腸」の不調を持つ方も多いと聞きます。


栄養バランスの良い食事をするのはまず第一の関門。

人間にも良いところと悪いところがあるように、食材にも良い面と悪い面があるものです。


その難しい第一の関門、栄養バランスの良いダイエットをして、体内に取り込むということを「消化」と言いますが、その後に、「吸収」という第二の関門が待っているのです。


これは授業中に先生が言ったことを「理解する」のが「消化」で、テストで問われてもできる「理解の定着」のようなことを「吸収」と言えるかもしれません。一旦わかっても、理解しようとしないと流れていってしまうのです。たくさん良いお話を聞いてもそれに準備ができていなければ入っては流れ入っては流れていってしまいます。


同じように、栄養のあるものを食べても、吸収がしっかりされないと体から出ていってしまうのです。


そんなわけで主な栄養素が吸収される場所「腸」が健やかでいることは非常に重要なことなのですが、腸の健康で何が大事かを考えると「食物繊維」だと思います。

昔の日本の食事では食物繊維が多く摂れましたが、食の欧米化に伴い、食物繊維は理想値より低いことがしばらく続いています。玄米や海藻、根菜類には多くの食物繊維が含まれていますが、日本の発展とともに、精米という術を発見し、せっかくの栄養をそぎ落としていただいているのが精白米となります。

きんぴらごぼうや、海藻を使った副菜を頻繁に召し上がる習慣のある人も少なくなったのではないでしょうか。


オーストラリアではゴボウも海藻も日本ほど簡単に手に入りません。

お値段も高いし、そもそも冷凍の解凍物を、日本の2倍近くまたはそれ以上のお金を払って手に入るものです。


世界でも人気のある緑茶、ハーブの世界で非常にデトックス効果の高いと言われるゴボウ、マクロバイオティックやホールフードダイエットでも人気のある海藻、こういったものが日常的に手に入り、安価でしかも採れたてをいただくこともできるというのは、なんて恵まれた進んだ国なのかと思います。


日本では古き良き時代のものとなりつつありますが、ここオーストラリアでは玄米や海藻、ゴボウなどは栄養や健康知識の高い人が高いお金を払って入手するようなものなので、私にとってもそれらの品は一目置く食材となりました。


その他にも日本には梅干し、刺身という生のお魚をいただく文化、香草野菜という香りの強い野菜を使った味付けなど本当に昔ながらの食文化や食材には昔の方々の「知恵」を感じずには入られません。


日本ではそれが当たり前…なんて進んだ国なのかと思うようになるのです。

海外の人から見て、日本が魅力的に映る理由はこういったことからもあるのではないかと思うものです。



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