すみませんとありがとう。

すみませんとありがとう。


一般的に、昔から良く「日本人は謝り過ぎ」などと言われたりもしていますが、ただ単純に日本語では「すみません」というニュアンスに「ありがとう」も含まれているというだけなんじゃないかと僕は解釈してます。


「(ご迷惑おかけして)すみません(ありがとうございます。)」


のそこまで重くない省略形が、「すみません」なのだと思います。


例えば、お店に入る時に誰かにドアを開けてもらって「すみません。」

道を歩いていて持ち物を落としてしまい、それを拾ってもらった人に「すみません。」


こういったケースは明らかに英語だと「Thank you」が適切な選択ですが、我々日本人は「ありがとうございます」と言う人もいると思いますが、「すみません」という人も結構多いでしょう。



ただ、日本人はこの「Thank you」以外の用途でもこの「すみません」を使いますよね。


お店で店員さんを呼ぶ時「すみません」

知らない人に道を聞く時「すみません」


こういったケースでは英語だと「Excuse Me」ですね。


そして、本当の意味での謝罪を表す時の「すみません」これが本来の「すみません」単体の意味。


仕事のミスを上司に怒られて「すみません」

遅刻をして「すみません」


英語で言う「I'm Sorry」ですね。


つまり、日本語の「すみません」には英語にすると大きく分けてこの3つの単語の意味が全て含まれているんですね。

以前日本から来たばかりの人とご飯を食べた時にその人がウエイターに「ソーリ~」と言って呼び止めていたのがちょっと印象に残っててこのブログのアイディアを思いつきました。

僕自身もアメリカに長く生活して自然と「Thank you」「Excuse Me」「I'm Sorry」を使えてますし、正直そんなに難しい使い分けではないのですが、実際こうして整理してみるとこんなに日本語と英語では違うんだな~と改めて感じます。


こう改めて整理してみて色々振り返ってみると、そう言われてみれば学生時代日本に一時帰国した時にたびたび感じていた事の一つで日本人はあまり面と向かって「ありがとう」とは言わないのかなと。そしてYour Welcome「どういたしまして」もあまり言わないのかなと。これは僕の経験から若い人よりも、僕らより上の世代のある程度大人の人がそういった傾向にある気がします。


日本に滞在していた時、その当時まだタバコを吸っており(余談ですがやめました。笑)、タバコを吸おうと喫煙所に行ったらライターを忘れた事に気付きました。近くに居た40代後半か50代前半くらいの男性に「すみません、ライターってもし持ってたら貸して頂く事って出来ますか?」と聞きました。すると、その男性は特にこっちも見ずにポケットからライターを出して渡して来ました。僕はタバコに火をつけ、「ありがとうございました。」と言ってライターを返しました。男性は無言で受け取って、そのやりとりは終了しました。


もちろん、この男性はライターを貸してくれたので全然悪い方では無いとは思うのですが、この僕しか喋っていない一方通行なやりとりにやはり少し違和感を感じました。アメリカでは中々このタイプはいないなと。

ただ、この人が悪い人とか、日本がダメな国とかそう言った事が言いたいのではなく、やはり今の日本人の特に大人の方というのは文化的に「ありがとう」や「どういたしまして」などと直接的に表現することがあまり得意じゃない人がまだまだ多いのかなという事、そしてなにより知らない人に話しかけられるという事自体に慣れていない人が多いんじゃないかなと感じます。


そういった文化や国民性を否定する訳ではありませんが、これからを作る若い人達は小さな事でも積極的に「ありがとう」を言う機会を増やしていったら言葉の感覚も徐々に変わっていくのではないかと思いました。


じゃ、そういうことで。

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ニューヨーク、ブルックリン在住の音楽プロデューサー/DJのFourd Nkayです!
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