【アメリカ音楽留学ガイド・その1】アメリカで音楽留学できる学校って?(Conservatory編)

アメリカでできる音楽留学って?

私が今まで書いてきた記事はアメリカで留学するための基本的なことについてでしたが、今回からは私の専門とも言える音楽留学について少しお話していこうと思います。

もしも音楽は大好きで勉強したいけど、日本の音大のように敷居が高くて無理なんじゃ・・・?って思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。


私は元々音楽は小さい頃からずっとやっていたのですが(ピアノと吹奏楽)、特別音大に行くようなトレーニングなどもせず、日本で普通の大学に進みました。

その後アメリカに留学することにしたのは、やはり大好きな音楽を本格的に勉強したいと思ったからです。日本でその状態でいきなり音大を目指すのは難しいかもしれませんが、アメリカで音楽を勉強するのは、それほど敷居は高くないんです!


なので、もしも私のように音楽を本格的に勉強したいけれどもう無理なんじゃないかと思っている人には、音楽留学はとても良い選択肢になると思います。


アメリカの音楽学校の種類

音楽留学する先の学校について見ていきましょう。


Conservatory(コンサバトリー・音楽院)


(ジュリアード音楽院・タリーホール)



(サンフランシスコ音楽院のコンサートホール)


アメリカで音楽留学と言って多くの人がまず思い浮かべるのは、ジュリアード音楽院やバークリー音楽学校ではないでしょうか?

これらの学校は、日本でいういわゆる音楽大学と呼ばれるような音楽だけが専門の学校で、アメリカではConservatory(コンサバトリー)と呼ばれます。

このような学校は日本の音大と同じで、入学する以前に求められる音楽の技術と才能がとても高く、入学することが難しいです。が、もちろん入れば周りに才能ある人たちがたくさんいるので刺激を受け、彼らとさらなる高みを目指すことが楽しくもあるでしょう。

日本人がこれらの学校に入る場合は、高校までに高度な音楽教育を受けてきた人たちが留学してきたり、すでに音大を出た生徒たちが大学院に入るという場合が多いのかもしれません。


しかしもちろんメリットとしては、世界最高級の施設と講師が揃っているということと、学校がある街で毎日素晴らしい音楽に触れて刺激を受けることができます。

例)ジュリアード音楽院=New York Philharmonic、Metropolitan Opera

  サンフランシスコ音楽院=San Francisco Symphony 

  バークリー音楽院=Boston Symphony など。

こういった大きな音楽院がある大都市には、常駐しているオーケストラだけでなく、様々な素晴らしいアーティストが常に訪れ、コンサートが開かれています。

私がシカゴに引っ越してきて本当に嬉しいと思ったことの一つは、Chicago Symphonyの素晴らしい演奏がいつでも簡単に聴きに行けるということです。こういったメリットは、大都市にいてこそです!


アメリカにある主な有名音楽院

ニューヨーク      Juilliard School、Manhattan School of Music

                    Mannes College、Eastman School of Music

            Bard College

ペンシルベニア     Curtis Institute of Music 

マサチューセッツ    Berklee College of Music

            New England Conservatory of Music

オハイオ        Cleveland Institute of Music

            Oberlin Conservatory of Music

カリフォルニア     San Francisco Conservatory of Music

            Colbern Conservatory of Music

マリーランド      Peabody Conservatory

インディアナ      Indiana University




Conservatoryのメリット・デメリット

私が考えられるメリット・デメリットを簡単にまとめると・・・


メリット

・世界最高峰の先生から学ぶことができる

・施設も良い

・周りの生徒のレベルが高い

・素晴らしい世界レベルの演奏が気軽に聴ける、見られる


デメリット

・入るのがとても難しい

・学費も高いことがほとんど(優秀だと認められれば奨学金はもちろん出ます)

・生活費が高い

・周りの生徒のレベルが高いので、逆に落ち込む要素にもなり得る

・常に練習していないといけない、周りの生徒に追いつく、追い越すなどのプレッシャーもある


こういった学校は私立の学校であることがほとんどなので、入学できても奨学金が出ないと通えない可能性もあります(実際私もとある希望大学に受かって嬉しかったものの、奨学金が出ずに断念したことがあります)。

そして、大都市は生活費が格段に高くなります。家賃や食費もかさみます。

周りの生徒のレベルの高さに圧倒されてしまい、それがストレスになる可能性もなくはありません。

それが刺激になって練習意欲に火がつく人もいるでしょうし、人と比べなければいいだけの話なので、このデメリットは考え方によってすぐ解消できるものですね。

なので、それを心配してやめる、という必要はないと思います。


ただし、もちろん先生たちや学校から求められるレベルは相当高いものなので、それについて行けるだけの技術(それがなければそもそも入れませんが)、やる気、忍耐力は絶対に必要でしょう。


こういった学校に行く人たちは周りのモチベーションも高いので、その後さらに良い学校に進んだり、有名オーケストラなどの仕事を得られる人の率も高いです。

自分に十分な技術や才能があり、音楽漬けの生活を送って自分をさらに高めたい人には最高の環境であると言えます。



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2003年に英語と音楽を勉強するため渡米。
ワシントン州シアトル(Shoreline Community College)
アイダホ州ボイシー(Boise State University)
テネシー州メンフィス(The University of Memphis)
での学業を経て、2013年に修士課程修了。

現在はイリノイ州シカゴにて生活しています。

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