アメリカ法人口座の開設

先日、ニューヨークで法人口座を開設してきました。もともとニューヨークへ来たのは、法人口座開設というのがまず何より一番の理由であり、大きなミッションの一つであったので、無事開設することができ、ホッとしています。


法人口座開設にあたり、事前にいろいろネットで調べたりしていたのですが、いまいち参考になる記事などが見当たらなかったので、今後アメリカでの展開を検討されている方や、アメリカで事業をやりたいという方のために参考になればと思い、今回は法人口座開設の手順を紹介したいと思います。


①法人口座開設に必要な書類等



まず、法人口座開設の際に必要となる書類について。どの銀行でも大体聞かれるものは同じなので、最低でも下記の書類は用意しておいてください。


・パスポート(口座開設手続きを行う本人の)

・Article Of Organization(会社の定款)

・Receipt(法人設立費用の領収書)

・EIN番号(アメリカでの法人番号)

・会社の住所(事務所を持っていなくても登記住所でOK)


以上となります。僕たちの会社のアメリカ法人はデラウェアで設立しているのですが、特にニューヨークでの住所は必要とされませんでした。但し、銀行によっては郵送物の日本への転送が不可というところも多いので、アメリカ国内で受け取りの住所が必要とされる場合も多いようです。


②アメリカの銀行について

アメリカといっても、とにかく広いので、ここではあくまでニューヨークでの話に限らせていただきたいと思います。


ニューヨークのメインバンクとして知名度があるのは、以下のバンクかと思います。


・Bank of America

Bank of Americaはアメリカで一番大きい銀行です。とりあえず、ここで口座を作っておけば、会社としての信用や額が付くのかなとは思います。口座手続きの説明をしてくれた担当者もスーツをビシッと着こなし、とても丁寧に説明をしてくれました。


参考サイト:https://www.bankofamerica.com/smallbusiness/deposits/checking-accounts/business-fundamentals/


・CHASE




CHASEはJPモルガンを子会社として有しており、ニューヨークの街中にはたくさんの支店やATMがあります。そのため、ここで口座を作る人も多いようです。アメリカ国内に留まり、継続的に活動をするのであれば、ここの銀行はおすすめかもしれません。


参考サイト:https://www.chase.com/business-banking/business-checking-comparison


・Citibank



Citibankは日本にもあるので、馴染み深い人も多いのではないでしょうか。但し、日本のCitibankは別会社であり、既に日本からは撤退しているため、ほとんどアメリカ国内にあるCitibankとは関係がなく、日本とアメリカに限って言えば、国際間でのやり取りで何かアドバンテージがあるかというと、特にはありません。しかしながら、Citibankもニューヨークの街中に支店が多く、666 5Aveの支店には日本語を話せるスタッフが常駐しているので、日本人の留学生などが個人で口座開設する人も多いようです。


参考サイト:https://online.citi.com/US/JRS/pands/detail.do?ID=CitiBizCheckingAAG


③どこの銀行がオススメなのか?

これは本当に事業の規模によっても異なってくるので、どこがオススメなのかは一概には言えないのですが、ベンチャーとして、これからアメリカで徐々に規模を拡大していきたいという会社にとっては、Citibankがオススメなのかなと思いました。


何なら僕たちの会社は最終的にCitibankで口座を開設しました。やはり日本語を話せるスタッフがいるというのは詳細を詰める上で安心にも繋がりましたし、何より口座維持費や海外送金手数料が他の銀行より安かった。


そして一番大きかったのが、銀行から届く資料などを手数料なしで日本へ郵送してくれるという点!これは本当にありがたいです。スタッフがアメリカに常駐しているなら話は別ですが、日本をメインに活動している会社であるのなら、銀行から届く書類はやはり日本で確認できた方が良いですよね。


ということで、Citibankで無事法人口座を開設できたわけです。


社会・経済情勢によって口座開設の手順につき変更がある可能性はありますが、2016年8月の時点では、上記に記した通りの手順を踏めば、アメリカに口座を持つことができるのではないでしょうか。


これからアメリカで事業を展開される企業の少しでも参考になれば嬉しいです。

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出身/宮城県 在住地/京都府
ライター。宮城で生まれ育ち、大学から東京へ上京し、海外での滞在を経て、今現在は京都で事業を行なっています。「泊まる〜暮らす」の導線づくりをしています。
コメント
4
2021-03-20 15:40:44
初めまして。
有益な情報を有難うございます!

私もデラウェア州に、登記した後
米国での法人口座開設を予定しているのですが
ニューヨークという場所を選択された理由、具体的なメリットや他の候補があれば知りたいです
2016-08-15 09:30:36
興味深く読みましたー!
CItiBankのこととか意外に知られてなないですよねー、タメになる情報ありがとうございます!
2016-08-15 10:25:28
そう言っていただけると書いた甲斐があります。今後もこういった情報も徐々に書き溜めていきたいです!
2016-08-14 01:46:36
こういうプロセスは本当に試行錯誤ですね。その分、すごく勉強にはなりますが。逆にいろいろ教えて欲しいです笑