9.11アメリカ同時多発テロから15年。今も色褪せないテロの記憶。



2001年9月11日午前8時46分。ハイジャックに乗っ取られたアメリカン航空11便は、ニューヨークの一つのシンボルともなっていた世界貿易センタービルのツインタワー北棟に追突し、爆発炎上。その後、もう一方のツインタワー南棟にユナイテッド航空175便が追突し、バージニア州アーリントンにあるアメリカ国防総省本庁舎(通称:ペンタゴン)にも激突。何げない日常のワンシーンは、一瞬にして地獄絵と化しました。朝の通勤時間と重なったこともあり、多くの犠牲者を出し、また21世紀を迎えたばかりの大惨事となったため、皮肉なことに混沌した時代の幕開けとも象徴されるように。




そして、あれから15年の月日が経ち、今年はニューヨーク現地で9.11という特別な日を迎えました。世界貿易センタービルの跡地であるグラウンドゼロは遺族しか立ち入れず、周辺は警察や軍による警備が敷かれ、厳戒態勢の中で追悼式典は執り行われました




街ですれ違う人たちの中には、全身アメリカ国旗のデザインの衣服を纏った人たちも多くみられ、アメリカ国民にとっては、決して忘れることのできない一日であることを実感しました




また、ワンワールドトレードセンタービルの隣には、先月8月16日にウェストフィールド・ワールドトレードセンター(Westfield world Trade Center)がオープンし、9.11の追悼と同時にたくさんの地元住民や観光客が訪れていました。この場所は10年以上の歳月と建設費40億ドル(日本円で約4000億円)をかけて建設が行われ、初めてお披露目されたのは、今年の3月3日のことだそうです。




まさに異次元世界のような真っ白な建築デザインと開放的な空間が印象的なこの建物は、スペインの建築家サンティアゴ・カラトラバ氏によってデザインされました。空に映える白色と構造計算を駆使して作り上げた骨や翼を組み合わせたようなフレームがトレードマークともなっています。サンティアゴ・カラトラバ氏は2004年アテネオリンピックのスタジアムを手掛けたこともある世界的な建築家とのこと




建物の名称ともなったオキュラス(Oculus)はラテン語で眼(eye)を意味し、屋根の中央、縦に伸びるガラス窓にワン・ワールドトレードセンターが最上階まで一直線に見えるように設計されているようです。それはまるで細長い瞳からWTCを覗いているかのように。。また、だだっ広い空間の両サイドにはショッピングモールとして、有名ブランドを中心に、順次様々なショップがオープンしています。




アメリカ同時多発テロが起きた時、私は中学生でした。未だにニュースで初めてあの光景を目にしたときの衝撃は忘れられず、きっと現地へ行けば少しでもその当時のことがもっとリアルに感じられるのでないかと思っていました。しかしながら、いざ現地に足を運び、必死に想像力を働かせ、その当時の様子を照らし合わせようとしても、やはりそこにはリアルさが欠け、当事者でなければ到底分かり得ない現実だということもわかりました。




だけど、9.11という日を肌で感じられたことで、画面越しでしか感じられなかったこととはまた別の感覚を覚えました。


個人的には、あの日を境に世界は少し変わってしまったような気がします。何とも言えない不安定さの中で、今現在はその境界線の淵でギリギリ踏みとどまっているような。




何はともあれ、平和が一番。この言葉に尽きるのかと。そして、改めて犠牲となった方々のご冥福をお祈りします。


Never Forgotten 9.11


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出身/宮城県 在住地/京都府
ライター。宮城で生まれ育ち、大学から東京へ上京し、海外での滞在を経て、今現在は京都で事業を行なっています。「泊まる〜暮らす」の導線づくりをしています。
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