ようやく10記事目となりました、今回もこのブログ記事に足を運んでくださりありがとうございます!
さて、今回は真面目にNationalityについて掘り下げていきましょう。
まずひとつ質問させてください。
What defines nationality?
(国籍は何によって決まるのか?国籍とは何なのか?)
いきなりこの質問は難しいし、何言ってるの?って方もいらっしゃると思うので、もっと身近なところから考えてみます。
Where are you from?
これを読んでいるほとんどの方は、日本の方が多いですよね。
なので例として I am from Japan.
じゃあ次に、what is your nationality?
ほとんどの読者さんの場合、I am Japanese になると思います。
私もそうです。
なんでか、と言われたら、
I was born in Japan (生まれ)
- I was raised in Japan (育ち)
- my parents are both Japanese (両親)
- I have a Japanese passport(パスポート)
- I speak Japanese as my first language(言語)
などと答えることができます。
いくらカナダに3〜4年住んでたからと言ってカナダ人にはなり得ません。
カナダのパスポートは持っていないし、国民保険の対象にもなりません。
なので私の場合は、日本人です。
では次の場合どうでしょう。
- Born in Brazil.
- Raised in Canada.
- Father is Brazilian and mother is Portuguese.
- Has a Canadian passport & Brazilian passport.
- Speaks Portuguese as my first language, but speaks English mainly and fluently.
これは私の知っている人のいろいろな情報を入れ替えたバージョンなのですが、この人は自分のことをカナダ人、と言います。
もちろんブラジル人だ、とも言えるでしょう。でもこの人は自分をカナダ人として捉えているようです。
まあ、この人の場合、育ちがカナダですから、カナダ人だ、というのは自然に思えますね。
でも私の知り合いにたくさんの移民の人がいて、
彼らは12歳などでカナダに移り住んでも、カナダ人だ、と言う人が多いです。
でももちろん昔住んでいた国の国籍で通す人もいます。
さて、ここで最初の質問に戻りましょう。What defines nationality?
日本にいれば、日本人であることがほぼ当たり前です。
日本人だ、とはっきり言える人には難しいことなんてないのです。
生まれも育ちも言葉も親も親戚もみんな日本人なのですから。
他の国籍になるのは不自然すぎます。
だから私たちは、自分たちのルーツを意識して考えることがないですね。
考える必要がありません。日本人でしかないのです。
日本の中の日本人同士の会話では
どこから来たの?と聞くのは、日本人であること前提です。
そのあとの答えは、北海道からだよ、とか、東京生まれだけど、埼玉で育ったよ。など。
日本のなかでの話になることを、私たちは常に期待して話しています。
でもカナダでは、絶対にできません。
どこから来たの?だけで、一人10分は話せると思います。
祖父母はイギリス出身で、でも戦争のときにカナダに移り住んで、私の母がオンタリオで生まれて、大学はロンドンで、父と知り合って、あ、でもその前に父の祖父母が……
とエンドレスです。
だから彼らは単純に、何人だよ、などと、言えないのです。
言うならば、カナダ人。カナダの環境に育てられてて、国籍のはっきりわからない人たちと一緒に育っているから、みんなまとめて、簡単に、カナダ人。
本当に私たち日本人のいう意味での「カナダ人」は、First Nations(北米先住民)しかいません。
じゃあ、カナダってほとんどがカナダ人じゃないし、カナダって「カナダ」じゃないじゃん!って言いたくなります。「カナダの」文化なんてないし、どうせ他の国の真似とか、ちょっと変化きかしただけじゃん!と。
でも、カナダはいろいろな民族の人たちが集まってできた国なのです。
それがカナダという文化であり、それはそれとして受け入れられるべきものです。
日本人が「日本人です」というのと、カナダ人が「カナダ人です」というのは違いがある、ということです。
実際に外に目を向けてみると、後者の意味での「〜人です」というほうが世界ではメジャーのような気がします。
日本のように、生粋の日本人、と言い切れる人は、けっこう少ないのです。
どちらがいいとかはありません。
もちろんカナダはいろいろな人たちに寛容で、移り住み良い国だということがわかります。
日本に同じような境遇の人がいたら(たとえば、両親が日本人じゃなく、母国語が日本語じゃないけど、日本に育った人)、きっと自信をもって自分のことを日本人だ、とは言えないのではないでしょうか。
でも日本はみんな日本人だからこそ、ルールとか先祖代々継がれてきて、(ほぼ)みんながみんな同じルールや文化を共有しています。だから日本はモラルのある国だ、とよく言われるのだと思います。
そりゃ、「日本の」ルールを知らない人のほうが、日本には少ないですから、全体としてその決まりを守る傾向にあると言えるでしょう。基本的な原理として少数派は生き残りにくいですから、このまま大多数の国民が日本人で、その日本人たちがみんなきちんと代々ルールを受け継いでいけば、ずっと日本は模範的な国でいられると思います。
少し話がそれてしまいました。
カナダにきて、国籍の決め手は人によって全然違うんだ、ということが身にしみてわかりました。よって、国籍の定義を決めるのは難しく、簡単にひとつにしぼることもできない、と。
最後に私の話をします。
実は私は今、デンマークのコペンハーゲンに1年間カナダの大学を通して留学しています。
新しい人と出会い、最初の会話は、決まって Where are you from? Which university are you from?
ついに私も迷う番になりました。
私は日本人です。でもカナダの学生です。
I am Japaneseとだけ言えば、みんな私が日本の大学に入っていると自動的に予想します。
でもそれは事実と異なるので、いつも I am a Canadian university studentと付け加えます。
私の国籍はずっと日本人で、それは私の中でも揺らぐものではありませんが、the idea of where I belong は、徐々に変わってきていて、単に日本人だよ!とは言えなくなりました。
そして、私はカナダの学生で、少なからず英語もカナダ英語っぽく、英語を話すときの素振りは日本語を話しているときとは少しちがく、日本で言ってみればいわゆる外人っぽく振舞っているらしいので、そのあとの会話でも、私はカナダ人として扱われることがあります。
今までにない、2つアイデンティティーがある状況に混乱しつつも、エキサイティングで新しい感覚が味わえるのは、とても貴重なことだと感じています。
でもこんなふうな状況にいる人たちはたくさん世界にはいます。
現在の私のルームメイトは3つパスポートを所持しています。だから彼女はlegallyに国籍を選ぶのに迷います。一方私はlegallyに言えば、日本人でしかありません。彼女自身自分が何人かは簡単には言えない、と言っていました。
ここまで長くなりましたが、つまり何が言いたいかというと、「自分とは何(人)か」ということを日本にいたころは考えたことがなかったけど、カナダに行ってから考えざるを得なくなり、それは自分自身のことを知る上で大切なことでした。
まあ、国籍なんて関係なしに世界を見れるのが一番いいのですが、国や文化の違いがあるからこそ、世界を旅するのは楽しいし、刺激的なことになるのでしょう。
世界に出れば、外を知るのはもちろんです。でもそれ以上に自分自身、自らの文化や国について考える機会が増えました。今は、いろんな理由をもって、悪いところもいいところも知った上で、日本が大好きだ、と言えます。
頭ではわかっていたんです。世界にはいろんな考え方や生き方があると。でも実際に感じると、自分のものにすることができます。だからやっぱり、つらいことがあっても、海外に来たことは無駄なんかじゃなく、価値のあることだと確信できて、頑張ろう!と思えます。
居心地のよい場所を離れ、新しい地に自分を放り込むのは怖いですが、それ以上のことがそこには待っています!
今回題名からの逸れ具合がひどいですね。すみません(笑)統一性をもってもっと上手く書きたいものです。。
ご精読ありがとうございました :)
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日本人は日本人で居ることが当たり前に思いますけど、海外に出ると本当にBackgroundが違いすぎてびっくりですよね!