アトランタ編第二話 -本当にあった若干怖い話-

アトランタ編、第二話です。

アメリカ南部、ジョージア州アトランタ。キング牧師の故郷であり、CNN、コカコーラ、デルタ空港の本社があるこの街に訪れたのは2014年の11月でした。

第一話で書きましたが、2013年~2014年まで日本にしばらく滞在し、1年半ぶりにアメリカに戻るという事でニューヨーク以外の州の音楽シーンも見てみようと思いアトランタに行きました。


とにかく本当に思いつきで来てしまったので、


友達が一人もいない!


以前、ネット上でやりとりをして一緒に仕事をした音楽関係者の人が一人だけ居たのですが、それ以外は知り合いも友達もゼロでした。


僕もある程度海外生活も長くなって、なんとかなる自信はあったのですがそれでも色々と不自由は多かったです。

まず到着後、予約していたホテルへ。アトランタは安いホテルが空港(ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港)の近くにしかなく、そこから都市部に行くのはバスとマルタという電車を乗り継いでいかなければなりませんでした。簡単に言えば毎日出かけたら都市部から離れた空港まで戻ってくるという事です。





予定ではホテルで1週間ほど過ごした後、借りられる家を探そうと考えてました。しかし、ビザを取得したばかりでID申請をしていなかった僕は家が借りられないと言われました。しかしID申請をするには郵送先の住所が必要になってくる。しかし住所が無い。そしてIDがないから家が借りられない。とまあ、実際もっと複雑な事情が絡んでいたのですが、簡単に説明するとこういう感じでした。


ルームシェアの方もニューヨークみたいに日系掲示板もなく、クレイグスリストも投稿されてるエリアがあまりに広過ぎたりして家探しに手こずっていたところ、スタジオに一緒にいた音楽関係者の人に



「一週間単位で借りられるアパートあるからそこ行ってみれば?フロリダから来たプロデューサーチームもそこにいつも泊まってるよ。」



と言われました。その人にお礼を言い、アパートの名前を控えるとその人が言いました。



「この会社は二つアパート持ってるんだけど、一個の方は安いんだけど治安あんまり良くないぞ。。まだ周りにドラッグ売ってる奴とかいるし。。もう一個は高いけど、そっちのが全然良いよ。」



それを聞いた僕はこう言いました。



「う~ん、まだ来たばかりでこっちで仕事もしてないからお金を節約したいんだよね。ニューヨーク居た時ブルックリンにも長年住んでてドラッグディーラーとか、銃撃戦とか、、まーある程度は免疫はあるし、安い方にしよっかな。」



その人は、そっか。まあ気をつけてね。と。



次の日、すぐにそのウィークリーアパートにコンタクトし、入居しました。

外の階段にはマリファナを売ってる人が座ってて声を掛けられたり、部屋も汚くどんよりとした感じの雰囲気が漂っていましたが、まーまーこんなもんだろうと思いました。


その日は全部の荷物を持ってホテルから移動したという事もあり、かなり疲れていたので、夕方に入居後近くにあったウェンディーズでハンバーガーを食べてすぐに眠りにつきました。



眠りについたのが午後6時くらい。しばらくすると備え付けの電話がなりました。時計は午後9時。出てみました。男性が何かモゴモゴと喋っていたのですが、何を言っているのかまったく解らなかったので電話を切りました。すぐにまた電話がなり、もう一度出たのですが再び何をいってるか解らなかったので切りました。疲れと眠気から気分も悪かったので、ホテルの電話に繋がってる電話線を引っこ抜いて再び眠りにつきました。



ドンドンドンドン!ドンドンドンドン!



という誰かがドアを叩く音で目覚めました。時計は午前0時、部屋の中から「何~?」と言っても何も返って来ないので、ドアの穴で確認後ドアを空けてみました。



誰も居ない。



隣の人のところに誰か来て隣のドアを叩いていたのかな~?とその時は思いました。眠かったので再び就寝。



ドンドンドンドン!ドンドンドンドン!ドンドン、、



再び誰かがドアを叩いてます。時計は午前3時。さきほどより長く、強く、そして確実に僕の部屋のドアを叩いてます。これは気合い入れていくしか無いと思い、ドアの付近まで出て行くと音が鳴りやんだので、誰だ?と思いドアの穴から外を見ました。



誰も居ませんでした。



その瞬間、今まで自分の中で疑念を抱いてた物が確かな物となりました。



「そうか、そうか。。そ、、そっちか。。」


僕はてっきり、ギャングとか、ドラッグディーラーとか、ホームレスとか、そっちかと思ってました。


そっちじゃなくてそっちか!


お化けか!!!


それは無理だわ。戦えないもん。


と思いました。


朝まで寝ずに日本の友達と電話をして、朝すぐにフロントに行き「夜中に誰かがドア叩いてます!キャンセルします!」と伝え、再びホテルに逆戻りでしたとさ。



つづく。。



じゃ、そういうことで。

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床屋に行って来ました。
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ニューヨーク、ブルックリン在住の音楽プロデューサー/DJのFourd Nkayです!
アメリカでの生活、音楽、ファッション等の情報を発信していきたいと思います。皆さん宜しくお願いします!
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@fourdnkay
コメント
4
2016-08-17 23:20:41
こういう話は夏のこの時期にぴったりですね笑 すごく面白かったです。
2016-08-19 17:12:18
ありがとうございます!まさかそっちとは想像もしてませんでした!w
2016-08-18 12:45:51
続きが気になります!!
2016-08-19 17:11:51
アトランタ編はちょいちょい小出しにしていきたいと思ってまーす!笑