ニュースから見たオーストラリアのモラル
つい先日CNNのニュースで「オーストラリア連邦議会の議場で9日、議員による授乳が初めて実現した」というニュースを拝見しました。ニュースを見るまで知りませんでしたが、オーストラリア議会では2016年、規定が改正され、女性議員が議場で授乳することが認められたとのことでした。それまで議場に子連れで入ることは禁止され、授乳中の議員は代理による投票を行っていたそうです。
CNNニュースによると、この議場で歴史的な授乳をしたウォーターズ議員は規定改正に尽力し、昨年11月「議会に若い女性を増やしたいのなら、もっと家族に優しい規定にして、新しく父や母になった議員が議会活動と子育てのバランスを取れるようにしなければならない」と訴えていたとのことでした。
そして産休明けの今月9日、子連れで議会に復帰し、生後2ヶ月のアリアちゃんがお腹を空かせると、その場で授乳したということです。最後に彼女はツイッターを通してこのような発言を残していました。
「議会にはもっとたくさんの女性や親が必要です。」(参照)https://www.cnn.co.jp/fringe/35100926.html
個人的な意見としては、例えば議場や会議室などで授乳の必要な赤ちゃんを連れて行けば、泣く可能性があり、それはその業務の流れを妨げてしまうことだと思います。映画館や機内でも静かに休みたい人にとっては赤ちゃんの泣き続ける声は他の方の迷惑になってしまう。カフェやレストランも他の方の楽しいという時間を妨げてしまうかもしれないとそう思っていました。私は子供はいませんが、もしいたらそういったことを気にして、行く場所にかなり制限を植え付けるだろうと思います。日本で生まれ育ち、自分が行きたい場所に行く、ということより、そこで他の人に迷惑をかけることを気にするというのは日本人同士では分かりあえることかと思います。
今回のオーストラリアの件ですが、子供を持ったからといって制限を植え付けなくていい、そういった印象を受けました。子供を持ったことにより、職場や社会参加、自分自身としての楽しみや人生に制限をかけなくて良い、そういった想いを感じたのでした。もちろん、実際に議場で赤ちゃんがもっと増えて、一斉に泣き出して、一斉に授乳が必要になったりしたら、また法の改正など必要になってくるかもしれませんが、それでもこのオーストラリアという国は、色々な意見に対し、オープンで、どれだけの先を見据えての判断かは別として、決定までに何年もかけるわけではなく、スピーディな反応をされる国なのだなと感じました。
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